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あなたの記憶は、ほとんど嘘でできている


― 忘れることを前提に勉強しよう ―


「昨日は覚えていたはずなのに、今日は思い出せない。」


そんな経験は誰にでもあるでしょう。


すると多くの人は、

「自分は記憶力が悪い。」

「頭が悪いから覚えられない。」

と考えてしまいます。


しかし、それは大きな誤解です。


実は、人間の記憶は私たちが思っているほど正確ではありません。


心理学や脳科学の研究では、記憶とは「保存された映像」をそのまま取り出しているのではなく、その都度、脳が再構成していることが分かっています。


つまり、私たちは記憶を「再生」しているのではなく、「作り直している」のです。


だからこそ、人の記憶は簡単に変化します。


昔の出来事を家族で話していて、

「そんなことあった?」

「いや、あの時はこうだったよ。」


という経験はないでしょうか。


どちらかが嘘をついているわけではありません。


同じ出来事でも、人はそれぞれ異なる形で記憶を再構成しているのです。


これは勉強にもまったく同じことが言えます。


授業で理解したつもりでも、翌日には思い出せない。


問題集を一度解いたのに、数週間後には解けなくなっている。


それは「忘れてしまった」のではありません。


脳が、その知識を「まだ重要ではない情報」と判断しただけなのです。


人間の脳は、生きていくために膨大な情報を取捨選択しています。


もし見聞きしたことをすべて記憶し続けたら、脳はすぐに情報でいっぱいになってしまいます。


だから脳は、「忘れる」という機能を持っています。


忘れることは欠点ではなく、生きるために必要な能力なのです。


では、勉強は意味がないのでしょうか。


もちろん違います。


重要なのは、「忘れる前提」で勉強することです。


一度覚えれば終わりではありません。


思い出す。


もう一度解く。


少し時間を空けて復習する。


この繰り返しによって、脳は「この情報は何度も使われる。重要なのだ」と判断し、長期記憶として定着させていきます。


実は、「読む」よりも「思い出す」ほうが記憶は強くなります。


教科書を何度も眺めるだけではなく、


問題を解く。


人に説明する。


何も見ずに書き出してみる。


こうした「思い出す作業」こそが、記憶を強くする最も効果的な方法の一つです。


だから播磨塾では、「分かった」で終わる授業はしません。


本当に大切なのは、「覚えたつもり」を「いつでも使える知識」に変えることです。


そのために、復習のタイミングや演習の量、問題の難易度まで考えながら、一人ひとりに合わせた学習を組み立てています。


受験は、一度だけ覚えた人が勝つ世界ではありません。


何度も忘れ、何度も思い出し、そのたびに知識を強くしていった人が勝つ世界です。


「忘れること」は決して悪いことではありません。


本当に大切なのは、忘れないことではなく、忘れることを前提に学び続けることです。


その積み重ねが、やがて揺るぎない実力となり、志望校合格へとつながっていくのです。


 
 
 

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