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執筆者の写真播磨塾 進学塾

2025年度の共通テストについて

 2025年度の共通テストについてコメントしようと思いいろいろと意見を纏めてみました。

  まず、改定点を箇条書きにします。

1.社会の選択に組み合わせの規定ができた。

2.国語に現文の問題が追加され、時間が90分になった。

3.数学Ⅱ、数学B,数学Cで、1科目のみの出題に。解答問題数が増え、試験時間が70分に。

4.情報の新設。

 以上が具体的な変更点となります。ここで、本稿を終了してしまうと、単なるお知らせとなってしまいます。

 以降で皆さんにお伝えしたいのは、現場の実感だと思いますので、事実と確定していること。私見。そして、皆さんが思案しなければならないポイント。この3つに分けて、話を進めて行きたいと考えます。

 まず、経験豊富な講師の方なら皆さん感じておられることと思うのですが、こういった改訂(共通1次と言われた時代からと言う意味です)があると100%問題が増える話です。もっと実感を込めて申し上げると、時間を能率的に使わなければならない(問題を速くやりなさい)と言う話になります。しかし、この事実とは対照的に優れた講師であればあるほど、どの科目においても熟考する習慣を身に付けて欲しいものだ、と感じておられるはずです。

 しかし、残念なことに(私見の範疇ですが)改訂のたびに問題が増えるというこの傾向は今後も続くでしょう。

 次に申し上げたいのは、私立受験者の方達の対応です。センター試験の時代は、センター対策と私立の対策は、ほぼ同じ方向を向いている、と言っても差し支えありませんでした。現実に今でも、旧センター試験と同じような形式・レベルで出題します、と宣言されている大学が複数存在します。逆に、共通テストに移項してからは、共通テストと私立の問題との乖離が顕著になってきました。解り易い例を申し上げると英文法の出題です。旧センター試験ではかなりの分量を占めていた項目です。しかし、共通テストでの出題は皆無です。これ一つ取っても検討の余地ありです。

 私見を申し上げると、共通テストで平均点を取る自信のない人は、私立の勉強に特化すべきだと考えます。志望校の過去問に取り組んだ方がより満足できる結果を得れるものと判断します。

 最後に申し上げたいことは、僭越ながら、社会との関係です。よく日本人は熟慮できない、と言われます。パーツ数の多いものを作成できないとも言われています。私見では、このような能率優先の試験を実施しているのだから当然と考えています。しかし、大学入試において、国立の2次試験は筆記であり熟考が必要です。ここでの結論は、共通テストで事実上ペーパーテストは終了という方は速く問題を解くテクニックを磨くべきでしょう。しかし、旧帝大クラスを目指す方には熟考を必要とする2次試験が待っています。共通テストと2次試験の両方で高いパフォーマンスを発揮するためには、小手先のテクニックではなく理解を伴った実力を身に付けるしかないと思慮致します。


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