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執筆者の写真播磨塾 進学塾

過去の学習を振り返り未来の学習を知る

・小学校時代


 受験とは時間との闘いです。この当然の結論に辿り着くために回り道にはなりますが、小学校の6年間中学校の3年間高校の3年間を振り返ってみます。小学校での授業中、個人個人の理解度というものが明らかに存在したと多くの人が感じていた筈です。当時、これがその個人個人の頭の良いとか悪いとかのイメージを作り上げていたのでしょう。しかし、授業とは別にテストと言うものがあります。このテスト(小学校当時多くは小テストだった)の結果と授業中の反応には齟齬(ズレ)があることも事実でした。真面目に暗記しなければならないものを忠実に暗記した人(優良児童)は、仮に授業中の理解度が乏しくても、テストの点は良かった筈です。小学校時、授業の理解度に個人差はあるものの、テストの点数により大きい相関があったのは真面目さだったと結論します。


・中学校時代

 

 中学になると、定期考査(定期テスト)というものが登場します。定期テストというものをどのように捉えていたかは個人差があったでしょうが、小学校時は真面目に宿題さえしていれば、先生は何も非難めいたことは言わなかったのに中学校になると親も先生もテストの結果を中心に物をいうようになった、こんな感想を持った小学生時には良い子(優良児童)と言われいた生徒が多くいたことでしょう。今、振り返ると定期考査というものが社会への入り口だったのかも知れません。つまり、真面目にやっているだけでは駄目で数字による勝ち負けという現実がこの時から始まったのです。公立中学では重要な数値が存在します。内申です。私立中にも内申は存在しますが、公立程ではありません。強調したいのは公立中学から公立高校を受験するケースです。合否を判定する総合点の半分強が内申です(都道府県によって若干の違いはあるものの、日本全国ほぼ同基準です)。つまり高校入試の結果は中学の内申で決まると言っても過言ではありません。これはサラリーマンの人事評価に似ています。中学校は義務教育ですが明らかに社会の厳しさの洗礼をうけるところです。


 では、中学の学習内容とはどのようなものでしょうか。中学3年生になって急に勉強を始めたのですが、なかなか成績が伸びないと生徒本人も周りの人も悩んでいるという話をよく耳にします。そんな時、周りの人は当人に、勉強はそんなに甘いものではない、今までの姿勢が悪過ぎた、と精神論を言います。ご尤もです。しかし、言われている本人も解っているでしょうし、本人が改心して頑張ると言っているのであれば、それ以上の説教は鞭打つばかりであまり意味はないと考えます。それよりも何故一生懸命取り組んでいるのに効果が出ないのか、そちらの方を問題とすべきです。その原因は本当に解らないところまで(理解の欠如の原因になっているところまで)戻っていないからです。例えば、中学2年生の1次関数を例にとって考えて見ましょう。1次関数の理屈はそんなに難しいものではありません。しかし、計算ができなければ正解に至ることはありません。その計算とは1次方程式のことです。1次方程式ができなければ決して1次関数で得点することはできません。では、1次方程式ができない理由は、となります。移項の理屈は解っているのに正解できない場合がまたしても存在します。その原因は分数の理解の欠如であることが多いのです。そして、この分数まで戻る必要のある中学2・3年はかなりの数に昇っている筈です。このことに気付いている学校の先生や塾の講師は少なくありません。しかし、面倒な生徒を多く引き受けることになるので黙秘しているのが現状です。更に原因追求を続けると、分数のできない理由は、と問うことになります。その必要のある生徒も一定数常に存在します。その原因が九九を覚えていないという場合も珍しくありません。ここまで1次関数のできない生徒はそのできない理由がどこにあるのか、過去の原因について説明してきました。まだ後の未来の話・中3の話が残っています。高校入試を見ると一目瞭然なのですが、高校入試の関数は2次関数です、しかし2次関数単体で出題されることはまずありません。ほとんどのケースが1次関数との組合わせです。つまり、中3の時点で1次関数ができていなければ、高校入試の数学で得点することはできないということです。本当に有効に学習を前進させるためには、その原因を突き止め適切なところまで戻って勉強をやり直すことです。





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