top of page

努力とは、運を小さくすること。

受験に「運」はある。

それでも、努力する理由。

― 偶然と実力、その境界線を考える ―


「今年の英語は簡単だった。」


「苦手な単元ばかり出た。」


「倍率が去年より高かった。」


受験が終わるたびに、こうした声を耳にします。


そして最後に、多くの人がこう言います。


「今回は運が悪かった。」


では、本当に受験は運で決まるのでしょうか。


私は、「運はある」と思っています。


しかし同時に、「運だけでは決まらない」とも思っています。


受験とは、努力だけでも、運だけでも説明できない世界です。


だからこそ、まずは「運」とは何なのかを整理して考えてみたいと思います。


────────────────────


運とは、「自分では変えられないこと」


私たちは「運」という言葉を、少し曖昧に使っています。


しかし、受験における運とは、


**「自分ではコントロールできない要因」**


と考えると分かりやすくなります。


試験当日の体調。


電車の遅延。


出題される問題。


倍率の変化。


面接官との相性。


さらには、生まれ育った家庭環境や教育環境も、自分では選べません。


こうした要素は、確かに受験結果へ影響を与えます。


だから、「受験に運はない」と言い切ることは、現実を見ていないと思います。


────────────────────


それでも、努力には意味がある


では、努力は運に勝てないのでしょうか。


答えは違います。


努力は、運をなくすことはできません。


しかし、


**運に左右される範囲を小さくすることはできます。**


例えば、英語が苦手な人は、出題形式が少し変わるだけで大きく点数が動くかもしれません。


しかし、基礎から応用まで幅広く学び、さまざまな問題に対応できる力を身につけた人は、一つの問題が変わっただけで大きく崩れることは少なくなります。


つまり、努力とは「運を消すこと」ではありません。


**偶然の影響を受けにくい実力を育てること**なのです。


────────────────────


人は、結果だけで判断してしまう


心理学や行動科学では、人は結果だけを見て判断してしまう傾向があることが知られています。


たとえば、試験で不合格になると、


「あの日の問題が悪かった」


「運がなかった」


と思いやすくなります。


反対に合格すると、


「自分の努力が実った」


と感じやすくなります。


もちろん、その努力は本物です。


しかし現実には、努力と偶然は常に混ざり合っています。


大切なのは、結果だけを見て自分を評価するのではなく、


**その日に向けて最善の準備ができたかどうか**を振り返ることです。


────────────────────


例えば、こんな二人がいたとします


高校三年生のAさんとBさんは、同じ志望校を目指していました。


二人とも実力はほぼ同じです。


試験当日、数学ではAさんの得意分野が多く出題されました。


一方、Bさんにとっては苦手な単元が多く含まれていました。


結果だけを見れば、「運が分かれた」と言えるでしょう。


しかし、その一年間を振り返ると、二人とも毎日努力を積み重ねていました。


その努力は、合否だけで価値が決まるものではありません。


受験という一日の偶然が、その人の人生すべてを決めるわけではないからです。


────────────────────


AI時代でも変わらないこと


AIは、問題の解き方を教えてくれます。


英語も訳してくれます。


学習計画も立ててくれます。


しかし、本番で緊張するのは人です。


迷うのも人です。


最後の一問を解くのも人です。


だから受験は、知識だけではありません。


準備を積み重ね、自分を信じて挑戦する力が求められます。


この部分は、どれだけ技術が進歩しても、人が担う領域であり続けるでしょう。


────────────────────


私は、28年間の現場で思うことがあります


長年、多くの受験生を送り出してきました。


その中で感じるのは、


「運が良かった」と話す生徒ほど、見えないところでよく努力しているということです。


毎日の学習を続ける。


苦手科目から逃げない。


睡眠や生活習慣を整える。


模試の復習を丁寧に行う。


そうした積み重ねがあるからこそ、本番で実力を発揮できる可能性が高まります。


もちろん、努力しても届かないことがあります。


教育者として、その現実を否定することはできません。


だからこそ私は、「結果」だけではなく、


**結果につながる準備**を大切にしたいと思っています。


────────────────────


運を信じるより、準備を信じる


受験に運はあります。


それは事実です。


しかし、運は努力の代わりにはなりません。


努力もまた、運を完全に消すことはできません。


だから大切なのは、


運を語ることではなく、


**自分で変えられることに全力を尽くすこと**です。


人生には、どうしても思いどおりにならないことがあります。


だからこそ、


変えられないことを受け入れ、


変えられることに集中する。


受験とは、その姿勢を学ぶ機会でもあります。


合格はもちろん大切です。


しかし、受験を通して身につく


「自分でできることに集中する力」


は、大学でも、社会に出てからも、人生を支えてくれる力になります。


私は、「運が良い人」になってほしいとは思いません。


**運が巡ってきたとき、それをつかめるだけの準備ができている人。**


そんな人を、一人でも多く育てたいと思っています。


それが、播磨塾が考える教育です。


 
 
 

コメント


079-227-3191

  • Facebook
  • Twitter

©2020 by 播磨塾

bottom of page